雰囲気トレーダーが損切りせずに取引を続けた結果どうなったのか

匿名希望

はじめまして。
30代主婦がFXに手を出したというお話です。
子育て中に少しでも生活費の足しになればと思い勉強を始めました。
大手の組織としてトレーダーという仕事があるなら、勉強さえすれば結果を残せるものなんじゃないだろうかと思いはじめた結果はさてどうなったでしょうか。

FXの魅力

平日の好きな時間で在宅で出来るというのは、子育て中の私にはかなり魅力的でした。
また調べていくと利益に対し復興支援として税金もしっかり取られていることがわかりました。
しっかり勉強してトレーダーとして稼ぐことは、不労所得のいやらしいお金ではなく社会的にも立派な職業だと思うようになったのです。

そして、本やインターネットなどの様々な媒体でFXは誰でも利益を出す事ができる、土日休みで平日の夜中でも出来るFXは主婦に向いている、億稼ぐなどのキャッチフレーズに心踊りました。
もちろん私は毎月の家計の足し程度になればという思いからやりたいと思うようになったのですが、一番のきっかけはコロナショックだったと思います。

投資経験からFXを行うようになったきっかけ

3~4年前から外貨定期預金をはじめて、10万弱の利益を毎年出していました。
それが今回のコロナショックではじめてのマイナス25万となったのです。
そこで今回のタイミングで手持ちの現金があればプラスに転じさせることが出来たのではないか、外貨定期預金でなければタイミングを自分で選べていたらこんな損失にはならなかったはずだと思うようになりました。

これが勉強を始める大きなきっかけとなり、外貨預金よりもFXの方が手数料も少なくて済むことも知りました。
そして気軽に始めたFXのデモアプリのゲームでますますFXについて夢中になっていきました。

損切り貧乏とポジポジ病

事前に行ったデモトレードアプリでかなり高額な利益の獲得に至り、実際にはじめてみると様々な媒体を通して培った知識が全く使えない素人であったことに気づき、ショックを受けました。
まずスキャルピングで利益を出そうとして、値動きの激しい豪ドルに手をつけました。
数10pipsで利益確定を繰り返し、少しでも反対に動いたら損切りをしようとして、逆にばかり値動きされ結局損切り貧乏になってしまいました。

これはまずいとデイトレに変更し、損切り貧乏にならないように利確や損切りの幅も広く取るようにしました。
するとただ黙ってトレードを見てるのが勿体ないと思うようになりました。
色々な種類の通貨を買って利確をしながらマイナスなっているものがプラスに上がるのをゆっくり待つというスタイルが自分にあっていると気づくのです。

そうです、これがまさに本に書いてあったポジポジ病だったのです。
ポジポジ病とは通貨を買っておかないと逆に利益になれるタイミングを失いそうで不安になるという病いです。
ただこの時はまだ自分がポジポジ病であったとしても、スキャルピングの時の損切り貧乏の時よりも確実に利益を生み出すことが出来ている、自分のスタイルを貫くことも必要と思っていたのです。

雰囲気トレーダーが仕掛けるナンピンの闇

初回の購入時は低めのロット数とし、マイナス1万円程になると追加でナンピンを行い、プラスにならなければスイングトレードだと思う事にしました。
同時に正確性を求め様々なテクニカル分析を駆使し、トレンドラインを引いて、まさに自分が夢に見たトレーダーっぽい雰囲気になれたことを楽しく思っていました。

毎日パソコン画面はずっとチャートを映し、夜中のたびにスマホのチャート画面を見てました。
多分値動きをみるのが、貯金残高を眺める感覚で楽しかったんだと思います。

ですが、なかなかマイナスに動いているものは上がってこず、これ以上ナンピンも仕掛けられない、気づいた時にはもうアラートが迫っていました。
だからと言って今更もう損切りするには数十万円のマイナスに頼むから上がってくれと祈るばかりでした。

この時どれか一つの通貨でも損切りしてればよかったんですが、そこまで頭も回らずある朝起きると強制ロスカットとなってしまいました。
この時は身も心も震えました。