通貨ペアの選択ミスをしたため、大きな値動きに巻き込まれて失敗した話

ノリ

私は五十代前半の男性です。
現在未婚で、FX投資歴が三年になる「ノリ」です。
これは二年ほど前に経験した、「ポンド円」の通貨ペアでトレードして失敗した経験談です。
通貨ペアによって値幅が違うため、安易に価格変動の大きい通貨ペアを利用すると、損が拡大するという話です。
FX取引を行う人にとって、注意点として参考にしていただければと思います。

FX取引で通貨ペアの選び方は大切

FX取引を始めた頃、数多くの通貨ペアがあるため、どれを利用して取引すればいいのか迷いました。
私がその時に利用していたヒロセ通商でも、実に多くの通貨ペアがあります。

最もよく利用されている一般的な通貨ペアは「米ドル円」です。
もちろん米ドルは世界経済の基軸通貨ですし、円は日本の通貨です。
こういった安心感もあって、最初の頃は全て米ドル円で取引していました。

米ドル円を利用してみて、確かに全体的には値動きが緩やかで、安全性の高さのある通貨ペアだと感じました。
取引時間帯にもよりますが、私の場合は午前中の東京市場の時間帯によく取引していました。
この時間帯は、ヨーロッパ市場やアメリカ出張がまだ開いていないため、値動きは安定的です。

実際の取引では度々損をしていましたが、慣れるにしたがって勝つことがあり、最初に比べて自信も付いてきました。
その中で、米ドル円以外の通貨ペアにも興味を持つようになったのです。

通貨ペアの特徴を安易に考えて取引

米ドル円以外では、ユーロ円、豪ドル円、ポンド円などがよく話題になる通貨ペアです。
新興国の通貨は少し怖い気がしたので、これらのメジャー通貨の中から、今度は米ドル円以外の通貨ペアを利用したいと思いました。

特に大きな理由があったわけではなく、単に新しい気分が味わいたかっただけです。
ただ、通貨ペアごとにスプレッドが違います。

手数料で言えば、米ドル円は最もスプレッドが狭いためコストが安いです。
但し、利益が出れば関係ないと考え、あまり気にしませんでした。
そしてポンド円の通貨ペアがとても値動きが大きいことを知りました。

上級トレーダーがよくポンド円を利用しており、それだけリスクの高い通貨ですが、大きな値幅があるためかなり利益を狙えそうです。
そう考えて、自分のFX取引の技術が未熟であるにも関わらず、ポンド円も利用するようになりました。

利益の大きさはリスクの大きさにも直結

ポンド円を最初に取引して気づいたのは、確かに価格変動が大きいことです。
ちょうどヨーロッパ市場が開ける時間帯に取引したため、さらに値幅が大きく、米ドル円でしか取引したことのなかった自分には結構衝撃でした。
「こんなに価格が動く通貨ペアがあるのか」とちょっと新鮮に感じました。

実は、最初に取引した時に利益が出たのです。
しかも1回の取引としては、今までで最も大きなプラスになりました。

ポンド円の取引で成功すれば、凄く大きな収入になるに違いないと安易に考えてしまいました。
もちろんそんなに上手くいくはずがありません。

その後、ポジションとは違った方向に価格が動いたため慌てて決済し、その時はプラスで終わりました。
しかし後日再びポンド円で取引して、今度は大きな損失になりました。

初心者は安定的な値動きをする通貨ペアが適切

取引した時期は、イギリスのEU離脱に関連したニュースが、クローズアップされていました。
脱退は決まっていたのですが、その後のスケジュールで揉めていた時です。

このような政治的にも不安定な状態の時に、ただでさえ値動きの激しいポンドを取引するのは、まさに危険極まりない行為です。
しかし自分にはそんな自覚がなかったため、適当にテクニカル分析を使って取引をして、あまり政治ニュースを気にすることはありませんでした。
私が損失を出した時に、調べた限りではそこまで大きなファンダメンタルズの要素がなかったのですが、それでも価格が突発的に動くことがあります。

変動幅の大きな通貨ペアは、儲かりそうで魅力的ですが、初心者が手を出すのは危険です。
リスク管理が適当なまま取引すれば、すぐに証拠金を大きく減らしてしまう可能性があります。
上級トレーダーで、本当にFXに対して熟練した人であればともかく、そうでなければ危険な通貨ペアは避け、値動きの安定的な通貨ペアを利用することが大切です。